葉山美玖

あなたの腕は大きくて細かった
抱きしめられて暫く二人でじっとしていた
部屋にはイランイランの香りがたち込めていて
カーテンは静かな薄緑色だった

それから私は見た
あなたの腕が四方八方に伸びて
パキラの木のようにどんどん大きくなって
部屋中をジャングルのように覆ってゆくのを

すっかりマイナスイオンに包まれた寝室で
私とあなたは安心して睦みあった
父ライオンと子ライオンのように

外は森閑としていて紺色だった
時々上の部屋の人の寝息が聞こえた
充電中の携帯のシグナルが二台枕の上で赤く灯っていた


自由詩Copyright 葉山美玖 2018-04-06 01:01:40縦
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