それは不完全な割り箸であった
暁い夕日

それは不完全な割り箸であった

何処かの外国で作られた物だろうか

緩やかに少し曲がっていて

きれいに割る事が出来なかった

不完全な私にピッタリだと

曲がったその割り箸で、苦労して麺をつかむ

思えば妻に苦労をかけている

涙がポロリとつゆに落ち、

調味料と溶けて、つるりと

喉を通ってゆく


苦くも美味しい

この、

博多ポンコツの味






自由詩 それは不完全な割り箸であった Copyright 暁い夕日 2018-04-04 02:39:36
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