夢でよかったが、現実は痛かった
暁い夕日

車に轢かれて数メートル飛ばされる

身体が宙に浮いて、アスファルトに叩きつけられるまでに

時がモーションをかける

記憶の走馬灯、セダンの前を、目の前を、走り抜ける

大事なあの人にサヨウナラって言いたかった

あの人との間に出来た子供にありがとうって伝えたかった

宙を舞いながら、青が散る

アスファルトが顔面に迫る瞬間

汗を吹き出しながら目が覚めた

夢、夢か、

隣に川の字で並ぶ大事な人

ほっと胸を撫で下ろし

寝返りをうつと

首が鞭打ちみたいに寝違えていた


自由詩 夢でよかったが、現実は痛かった Copyright 暁い夕日 2018-03-24 22:12:45
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