ワンモア
藤鈴呼


もう一つ
次への欲深さが 増す度に
表面張力を 試したくなる夜

〼酒に似合う一合を探す
今夜は熱燗
立冬も過ぎて 寒い頃合い

温もりが欲しくて 手を繋ぐ恋人達
はしゃぎながら 笑いながら
通り抜ける イルミネーション

クリスマスが近い
年末になれば
何かを捨てて
始まりの合図とともに
新たに 生まれ変われるような
予感とともに

まやかしの希望でも
なんでも良いから
はちきれそうな心を
繋ぎ止める糸を
ゆっくりと 引っ張る

ワンモア

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自由詩 ワンモア Copyright 藤鈴呼 2018-03-22 22:51:58
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