アルヒ(ミンナノウタ)
虹村 凌

気だるい 午前十時の 太陽
這い上がる ベッドの上で
誰もいない 部屋


敵もいないのに
手は震える一方で
煙草に火を付ける手が
覚束無い


静寂を切り裂いて手にした 晴天
見る夢は人々を葬る
唾の泡に含まれた 優しさ
明日の定めを




水たまりの上を 転げる
太陽




歩く事すら 気だるい
一人で歩けない
今日の風は 冷た過ぎる


苦痛苦痛苦痛苦痛
そんなモノはありゃしない
世界世界世界世界
幾ら叫ぼうと変わりゃしない

暗い
暗い
暗い
晴天





レコォドは静かに周り続ける


自由詩 アルヒ(ミンナノウタ) Copyright 虹村 凌 2005-03-19 04:29:28縦
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
チャコール・フィルター