リサイクル
合耕

売れないたこ焼き屋をやってる子を好きになった
屋台の前に置いてあるスツールを意味なく動かしたよ
すごくドキドキする

どうかテントの骨組みの重しに
僕のこの空気抜けタイヤを使ってくれないだろうか
いくつか積み上げれば土手の向こうからも見えるだろう
いつまでも世界の秘密事

君に似た髪形を探しても結局真ん中分けに落ち着いたんだ
おかしくて外人さんを付け回したよ
それから英語で手紙を書いた
読めなくても 食べてほしいな

いつか こうしてるだけで必ず
テントにかぶせてるその青のシートには芝生じゃなく
堤防の近くのと同じくらい茶色びた草が生えて来ると思うんだ

さて 今日も対岸からスチール缶を投げた
拾った君はその缶をしっかりアルミ缶と区別したよ

リサイクルだね
リサイクルだよ


自由詩 リサイクル Copyright 合耕 2005-03-18 21:31:29
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