『書きたいことを書く人』と『自由』に関する話
腰国改修

千差万別、十人十色、人それぞれと言ってしまえばそれまでで、それが行き着くと意味が消えてしまったり、無用な争いを招いたり、巻き込まれたり。

友人で所謂鉄道オタクという人物がいて、別の人物が「俺は乗り鉄だから」というと、数分後、何故か二人はもめていた。私はもめ事がその時は嫌いだなあと思って立ち去った。

また、ある日、詩を書いているんですという小池徹平に似た後輩が「書きたいことを書く?っていうか、自己表現?まあ、結局は芸術なんて自己満足ですから」と、独り言に近い感じで、まあ、私に、多分話し掛けていたのだろう。小池徹平に似ているからまだ良いようなものの、彼がもしも六角精児に似ていたら、まあ、その先は個人の好き好みだから敢えて言及しまい。

書きたいことを書くということで彼が書いた『詩』を見せてもらった。なるほど書きたいことを書いて君は良かったね、という感想を言ったら、彼は『僕は芸術家なんだ』と言わんばかりに鼻の穴を広げて入れ替え立ち代わり自己主張を始めて、最後には『自由』について熱弁を振るい始めた。

私は、久しぶりに『詩』ってなんだろう?『詩人』ってなんだろう?『自由』ってなんだろう?とかいうことなどを考え、芸術家はオナニストだと言っていた今は亡き知人と居酒屋でオナニーをしたというノーベル文学賞候補や街なかでオナニーをしていたという怠惰なギリシアの古代哲学者のことを同時に思い浮かべて、蛇足として、その昔、福井県で見たストリップダンサーのオナニーショーという舞台芸術のことも考えた。

どちらにしても、目眩やら吐き気やら、訳の分からない羞恥心やら嫌悪、怒りや何やらが渦巻いて気がつくと独りで袋町辺りをブラブラとしていた。こう書くと自分の生活圏が知れるだろうが自意識ほど気持ち悪いものはないから、特にどうでもいい。

吐き気の原因は飲み過ぎ。すっかり弱くなった。しかし、まあ、夜の町で自由を感じたので、書きたいことを書いてみた。後はxvideoなどを見ながら、洟をかむようにオナニーでもして眠ればいいんだろうか。


散文(批評随筆小説等) 『書きたいことを書く人』と『自由』に関する話 Copyright 腰国改修 2018-03-09 02:20:56
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