ウカ
ヤスヒロ ハル

春の詩に横たわり
彼女は風をみている

かすかに光る幻想が
朝の背骨を捕らえて


少女は女になろうとしている

儚く纏った傷を
すんなりと脱ぎ捨て

乳房ちぶさの水気を切り
若草の香りを放ち
ひとかけらの罪悪感もなく

透き通る風を見つめ
春の詩をうたいながら


自由詩 ウカ Copyright ヤスヒロ ハル 2018-03-07 07:18:06
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