煙草の煙の期待
朝焼彩茜色


煙草の匂いが季節によって変わることは知っている
換気扇の下で走らせていた激昂の卵を抱きながら
燻らせていた頃が懐かしい
雨の知らせも感知しながら忙しい細胞たちと共に
煙にしか見えない守護霊たちと語り合っていた
愛し合うように

 私に伴侶ができてから 保護は一旦終了と
 去って逝った気体たち けれど天空のすぐ側で
 待機していてくれたんだね

何年ぶりかのハッカの匂いまじないのように
吸ってそして吐いてみた 
煙が目に染みて貰い泣きみたいな涙が
昇って云った 頬の上で喋るように仕草が奴に似ていた

私の最愛の分身
私の感覚が平和だったから呑気な気体と交代してたんだ・・・
だろうと思ったよ
でも私がこの世とあの世を含めた世界という空間で
一番愛しているのは そこの煙 アンタだから
私の最愛の分身

これからも私を全身全霊でお守り下さい

 LOVE asayake sai akaneiro


自由詩 煙草の煙の期待 Copyright 朝焼彩茜色 2018-03-05 00:16:57
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