食べもの
印あかり

白い蛾の歯触りを
思い返して
ぞわぞわと冷えた体を
燕尾服でくるむ

嫌いな人の
嫌いなところは
老いぼれた悲しみの
恍惚となったものだった

心にもないことで
笑わせたり
怒らせたりするのは
栄養が上手くいかない心の
過食と嘔吐

造花の歯触りに
苛苛を募らせて
水を、水をひたすらに飲む
破裂して死んでしまえたら
幸せだ



自由詩 食べもの Copyright 印あかり 2018-03-02 13:29:44
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