サクラ臀部
藤鈴呼


産まれた瞬間から刻まれる印
私で在る証拠
存在感が透明感
薄くなっても
クリスタルは 美しい

煌めくガラス細工
素材が儚げに見えて
軽く観てた
直ぐに 壊れるのだろうと

厚みを増して 見え方が代わる
牛乳瓶の底眼鏡みたいだ

其処には 真実のみが 映し出される
美しさも 汚さも
儚さも 力強さも 全て
ミキサーがけした ミックスジュース
とろりとした 夢の味わい

色合いも 可愛らしいのよ
例えば そう
あの 庭園みたいにね
春になると ツツジやサツキが咲き乱れ
桃色一面に 生まれ変わるんです

この時期 色付く ドウダンツツジ
色気づいた頬が
陽射し浴びながら 通り過ぎる
葉のシャワー
夕方までは 未だ早い
本物のシャワーには 未だ遠い

春になれば 桃色に染まる
チェリーブラッサムズ
ほんのりと描いた
大好きな香り
鼻先を掠めながら
通り過ぎて行く

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自由詩 サクラ臀部 Copyright 藤鈴呼 2018-02-21 11:47:13
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