そのままでいい
一輪車

頭の上からだって
落ちてくるかもしれない
書籍の山

  、活字たちよ
そんなに哭かないで
一本の木と
ひと壜のインクに帰れ

ぼくはもう
雨あがりの夕暮れに
だれにも看取られず死んでいった
女の沈黙しか信じない
そのままでいいのだよ
と声をかけ
それだけを伝えて 
繭にこもるカイコのように
ねむりたい

  、書籍たちよ
丘の上に戻れ
インク壺のむこうに
もう日は暮れた


自由詩 そのままでいい Copyright 一輪車 2018-02-19 14:28:53
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