大きな屋根の下で
ふるる

ミツバチは光にふちどられた翅を細かく震わせて
花粉を投げて
去って、いきました

はたらいて、いたのです

表口が雨なら裏口は晴れ、というほど
大きな大
きな建物の

きな屋根の下で

担当のひろしさんが、作業着をきちんと着た
上から投げてくる物を
下で受け止める仕事ですはるか下

彼は目の下にくまの
あるひろしさん
眠そうな目を持ち
あげるげなひろしさん......
いと愛しいなと思いましたくる

苦しくないように
上手に下でうけ
とめ受けて止め

投げられるものは
生卵
お金
お線香
おしるこ
線路
などでした

左で右で合図され
こっくりこっくりうなずきます
そして両の手のひらを
大きな大
きな建物

きな屋根の下で
それよりも

きく広げてま
待つので


いろいろとうけ 受け止めま した が
中には酷いものもありま した が
よい香りのするました
あの少女
可憐な唇からのような
下こそ
止めどんなきらきら星のお歌よりもp大切にう受け止める
したい
お花ならきっと
今までで一番上手に止めらるるるるる
きっとっと思います
お花はなはまだなんでしょうかはねえなは

ずっ


ずっと
待っているのですよひひひ
ひろしさん

後で、お昼の休憩の時の後の後あととでは
ひろしさんタオルで疲れて張り付いた張り付いたようになった
顔を拭きふきふきますね

ひろしさん
きっときっときっ

き、
気持ちが、いいでしょうね こ、

心も、軽くなるでしょうね

でも、ひろしさんは決して

自らを投げたりわしないのです

わたしはわたしはわたしわたしわたしわたしわたし
わたしは、そんなひろしさんを誇りに思うので




自由詩 大きな屋根の下で Copyright ふるる 2018-01-19 00:12:10
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