歩いている
ヒヤシンス

 歩いていた。
 行く当てなどなかったけれども
 ただ太陽に向かって。
 太陽が自分の中に息づく神か仏のように思えた。

 ここはどこだろう?
 広い大地に一人きりだ。
 現実にしては朦朧と、
 夢にしてはとてもリアルで。

 生きているのかすら分からない。
 ちっぽけな自分には何が出来る?
 大きな生きがいだけを求めているようだ。

 七色に散らばる太陽光線が青空から流れる涙のようだ。
 ああ、空が泣いている。
 私はただ道なき道を歩いている。
 


自由詩 歩いている Copyright ヒヤシンス 2018-01-18 03:30:44
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