早朝
間村長

ジョン・ケージのような一陣の風が
時折吹き抜ける早朝に
雨は既に止んでいた
誤算を重ねて扉が鳴る
別にゴジラがいるわけでもなかった
父と母が降りて来る
バナナを食べる父
私はバナナを決して食べない
クレープもチョコパフェも
バナナ無しを選択する
「続く」と呪いのように
呟き続ける父
母は洗濯に調理にと
朝から忙しい
姉が出勤するのだ
最優先で作られる朝食に
マグカップとパンが輝く


自由詩 早朝 Copyright 間村長 2017-10-30 06:50:07
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