不思議の森を歩く
梅昆布茶

不思議の森を歩く

ぼくの世界は既視感でみたされ
ぼくの記憶は整理されてたたずむ

ぼくの未来は予感され
ぼくの狂気はひた隠しにされて

ぼくの愛は調整され
ぼくの調理器は壊れている

ぼくの音色はいつも第7弦をさまよい
ぼくの本は古びて風に舞う埃のよう

ぼくの旅ははてしなく
ぼくの未来はとぎれない幻想

ぼくは現実を受け入れ愛し
彼女はぼくを受け入れ愛し

ぼくはちょっとだけ宇宙が揺らぐのが好きだ
ぼくはちょっとだけきみにふりむいて欲しくて

きみという不思議の森を
そっと覗いてみる


自由詩 不思議の森を歩く Copyright 梅昆布茶 2017-10-11 12:14:21
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