想う
秋葉竹

寒いけれど
プラネタリウムの屋上で

星座の等級を数えていると
水鳥たちが鳴いているのか
かきむしられる尖った声が聴こえる

見下ろすと小さな家の灯り
どこに魚が住んでいるのか
家から家へと泳ぐ影が見える

それは黒い世界を反転するのか
かなしみを幸福の色に変える

初めはわからなかったけれど
魚たちの星座はあすも泳ぐだろう

寒いけれど
プラネタリウムの屋上は

まぼろしを
噛みしめるには
よい と
想う


自由詩 想う Copyright 秋葉竹 2017-10-02 22:14:23
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