寒冷地
吉岡孝次
希少種の純血の
黒々とした望郷は
遠く
空の一点で氷結した。
何よりも広い夜
一心に消え去る水鳥を
無感覚の透明さで 愛した。
今日もまた夜は長いだろう。
僕は狙撃されるだろう。
自由詩
寒冷地
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吉岡孝次
2005-03-13 22:43:29