盲人
星丘涙

落日 悲しみ 

盲目 真っ暗闇

充血した満月 不穏に包まれる
白い頬 浮かび上がる
それは獣の呟き
孤独 
嫌われ者が背中を丸め眠る
閃光
現実から覚めた夢
黒く塗られた光が剥がれる

川底に沈む躰
憂いの息を吐き出しながら
複雑に絡む神経
蔦のように空に向かう

救われない訳
それは病んだ罪悪感
不信は不信を作り
囚われの男が震えている

自意識過剰の絡繰り
それは過剰なプライド
飾ることができない瞳
似たもの通しなら
理解はできる
悟れ
月が光に呑まれる時
闇は消える



自由詩 盲人 Copyright 星丘涙 2017-09-04 14:35:59
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