トナカイの角で創られた翼と鉄軌融解。
おっぱでちゅっぱ。


月明りは無い真冬の夜道を照す星空。
雪は青緑の光で世界を結晶した森。
朽ち始める鉄道用水銀灯を見上げる猫。


柔かい。雪って触れて仕舞うと流れ星みたい。
六花と言うのだよ。と、
教えてくれたのは羽根が黄色い鳥。
様々な涙。流れ星。


覚えのあるいきものに似た重みが、
水銀灯からの光りに含まれているみたい。
左腕を枕に差し出した、いきもの。が、
抱きしめてくれないのは身体がないから。


ぬくもらせてください。
感覚なんて。曖昧な思い出には残花。





月のように見えるあれと、にらめっこした。
雪を待つ少女が睨み落とした月。骨みたい。





粉砂糖をふりかける。焼香みたい。雪って。
流れ、星空から涙。かるしうむ。
スプーンで掬うことに、
泣いてしまう人がいるなら、
きっと此所は大切という結晶。
深い温度融解の意味があると信じた体温。



流れ落ちる、水滴のひとつひとつの中に世界。
結露で濡れ包まれる少女達は、
卵が欲しい硬い寒色を見せた。


むき出しの首筋は温かいものを運ぶ。
頬をくすぐる前髪が液体をなめらかにして。
抱え込んだ膝小僧に吐息をのせる。


見慣れぬ、何かしら。
だ、と。漏らしたのかもしれない。
車窓を想像して、
身体のどこかしらを動かす度に、
聞こえないノック音。
と、結露。
贈り物。
指先で描く極彩色な悪戯。
音をたてていたいのは体温を湧けてほしい切実。
線路無き星空の融解。独り遊び。
ぐちゃり。と、音をたててしまった。
タタントタン。
線路無き星空の分解。意地悪。
の、ゴム栓を抜き、
ぐるぐるしているから逆回転させてしまう。
鉱石機関に、あの雪を詰めてしまう。
往ってしまっては駄目と決めつけて知る。
歩く蛇に羽根が生えて猫が咲く。





トナカイの角の枝分かれが、
それぞれの人生であるなら、
脳で繋がるここは心と、
理解してよいのですか?
水泡音に呼応するなら、
知られてはいけませんね。






自由詩 トナカイの角で創られた翼と鉄軌融解。 Copyright おっぱでちゅっぱ。 2017-05-16 14:05:23
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