事故
葉leaf


時間の袋が垂直に突き破られ
色とりどりの血流は外側へ飛散した
ひとつの瞬間が選び取られ
病に深く倒れ苦しんだ
悔いや口惜しさや怒りや名もなき感情
俺はただ獣をよけただけ
しかし獣を責めることはできず
俺がすべての責任を負う
夜空は複雑に破壊され
月は警告の輝きをやめない
俺はまた傷を一つ背負う
この傷は社会の中でさらに深められる
単独自損です、と
行政的な制裁はありません、と
それでも俺の脳髄には悪い血が溜まり
明日も明後日も方角が全く分からない


自由詩 事故 Copyright 葉leaf 2017-05-15 03:41:29縦
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