GWの多摩川で
番田 


私は連休中に友人とすれ違ってしまった
今年は私は一人で休みを過ごさせられた
そして 近くの川に 私は出向いた
私はぼんやりと私の思うように釣り糸をそこで 垂らしていた


しかし垂らしていたと言ってもルアー釣りだったのだが
取水場の沢のような音を私は頭の傍らで聞きながら
私が思い切り投げたルアーの非距離はそこまで悪くはなかった
中学生だった頃の私がそして確かにそこにはいた


私は そこで ふと 水のヘリに目をやると
そこで 水浴びしている何匹ものカワセミの姿や
うち捨てられた様々な木々の破片の姿を そこに見た
私は だれかの昔の記憶のその姿として それを見た


ルアーを投げた私は何もかもを忘れさせられた
この先の人生を生きていくことの 私の不安さや
私が今まで何もせずに生きてきた 過去や
そして何もせずに生きていくのだろう 私の未来を




自由詩 GWの多摩川で Copyright 番田  2017-05-07 21:55:02縦
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