俎板の鯉
乱太郎



都会の中で泳いでいる
君たちと呼んでいいか は
多分睨むに違いない ひとたち
紅い鱗がまた一欠けら剥がされて沈む

ムラの中で流されたままで
僕ですよと発言してみる が
関係ないだろと叱咤される ボクひとり
黒い尻尾がムラの秩序になんとか絡まり凌いでいる


自由詩 俎板の鯉 Copyright 乱太郎 2017-04-01 17:07:23
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