時計の針に塗った毒薬
深水遊脚



ビル街の鋭利な光透き通る床を叩いて近づく殺意


折り畳み傘をもちあげ吊るしてる私に人に触れないように


ふと触れたヤスリのような掌を思い味わう白菜キムチ


釣り針に向かう魚の群れのよう高速道路の先の眉月


いつの日か螺旋の底にたどり着くふたつ残して沈みこむ浮き


短歌 時計の針に塗った毒薬 Copyright 深水遊脚 2016-11-27 19:57:50
notebook Home 戻る  過去 未来