何かが起こりそうな!
虹村 凌

高校生の頃みたいに
立て続けに三本の煙草を吸う
吐き捨てた唾の泡に
何かの期待を寄せた 夜


何かが起こりそうな呪文を唱えるよりも
何も起こらない夜に

ひとりで煙草を吸う 昭和七十六年
千切るパンの代わりの道しるべは
吐き捨てた唾の泡と セブンスタァ

Another Year on the Street

手をつないで歩く 昭和七十八年
積み重ねる愛の言霊の代わりは
消化不良の互いの欲だった

You can talk to me
If you want, you can talk to me, com'on

覚え立ての煙草をふかしながら眺めた 大道芸
火を吹く体操のお兄さんにあげる おこづかい
汗を拭きながら”タネもシカケも要らねぇ”ってさ

Another year on the Street

黒いシガーを吸いながら 歩く
我がモノ顔でマチを歩く ウタのお兄さん
親のスネをかじりながら ”詩なんていらねぇ”ってよ

You can talk to me if you want

結局弾けなかったギターを抱えて 眠る
灰皿に貯まってゆく灰とは反比例して
感情は減ってゆく 雨の日の午後
覚束無い(おぼつかない)足取りで
「愛は死んじまった」って さ

Another year on the Street
I'll be there my boys
So, why don't you talk tome




俺は そこにいるから



自由詩 何かが起こりそうな! Copyright 虹村 凌 2005-02-28 23:52:23
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「うにいくら丼」