コンビニエンスストア暗闇
モリマサ公

狂気とよばれる瞬間に我々の黒目は最大限に広がる
自動ドアがひらいて
コンビニスレイブだったティーネイジャの僕たちの
加速するブラックホール的なここ
人工衛星がいつかゴミとなって徘徊しはじめるまで
赤ん坊の泣き声はやまない欲しいものは家族の愛情
だけど金で買えるものじゃない
だから銃を買う
恐怖の需要と供給
母親のヒステリックな声がリビングで響いてる間
君が感性が豊かすぎて胸がはりさけている間
少ない商品が広すぎる店内で静かにがんばって並んで
選ばれるのをまってるキャバクラの女の子的な
様々なパッケージにくるまれて子供たちも
あの国のツインタワーがまだ健在だった頃から
目を開けながら想像のなかに半永久的にねむる
欲求という層の中で不在のデンキコードをのばしているが
コンセントがあっても差し込めないでいる
震える指と
水を含んだ重たい平凡なボディをひきずりながら
懐中電灯の光が浮かんではまた揺れて
あの日何度も死んでしまいたくなった瞬間
汚いものを見る目で上から下までみられ
たくさんの災害は人々から屋根をうばい
スーサイドアタックで人間は破片になった
いろはすのそばですすり泣くちいさな音
叫び声を我慢している
水は足首まできていた
ずるずると床は傾き
信じていたペンのチカラは無力だった
無力すぎてバカみたいだった

 
 


自由詩 コンビニエンスストア暗闇 Copyright モリマサ公 2016-07-13 17:36:54
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