彼方からの手紙
阿ト理恵
むこうみずな青いちめんをあおぎ、すっぱいドロップを口に頬張る。すべりこみセーフしたかと思ったけど、アウトになっちゃって、セブンブリッジをダウトして、ドロップアウトだけはしたくないので、ドロップ甘いのにかえたら、シロップみたいにとけて、なんだか、ぼくだけ、はっぴいでごめん。
きょねんはみどり、ことしはしろ、ぼくのうら庭のあじさいのいろの話し。らいねんはピンク希望なんだけど。
雨がふるといいね、星がふるようにうれしそうはゆれる。
きょう、小さな虹をつくった。昼さがり、じょうろで水をまいたんだ。できるとさ、たまたま通りすがったんだよねっ的に、のら猫が虹をくぐりぬけていった。うんにゃ、まちがいなくねこは虹ができるのを草むらに隠れて待っていたんだとおもう。いつものことだからさ。
夕暮れ、たいようの色に染まったあまりにもうつくしい淡いももいろ空に、もうおしまいにしてもいいかもしれないとさえおもえてしまう時が、ある定義をみつける世界でいまおきていること、連動しているんだって、いたむよいたむよ。たなばたの夜が夜でいられるためにも、きみにポリンキーあげるよ。