新しい地平線
梅昆布茶

路上生活者のように毎日が過ぎてゆく
ランボーのように地獄の季節も創出できず
安吾のようにデカダンに遊ぶ余裕も無く
冷たい缶ビールで無聊を凌ぐ

僕の故郷であるペンギン村では
あられちゃんが銀河鉄道の車内で
弁当を売っているとか

無駄に丈夫で長生きしそうな僕が
上海生まれのきみに恋をしている
消し炭にもたまには火がつくものである

古いアンプとスピーカーから
逝ってしまったジャニスのブルースが流れる部屋で

新しい地平線が望める丘に何時か立とうと思っている


自由詩 新しい地平線 Copyright 梅昆布茶 2016-07-03 20:50:34
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