柔らかな恋人たち
梅昆布茶

ひとはいつも希望の輝きと絶望の淵を内包している

自我というがんじがらめの石ではなく
自己という関係性の中のやわらかな今を生きている僕

僕の好きなひとに結婚を断られた
たまに会って食事ぐらいはいいというのだが

彼女にとってはさほど魅力的ともおもえない僕がいて
でもちょっと楽しんでそれ以上の求心力も無くまたね!って

自己は変革できるものだ
定義はよくわからないが
自我という言葉が嫌いなんだ

人間を固定する必要などないし
世界のすべては変化だし

それにやわらかに対応できる
あなたこそがあなたなんだと
いつもおもっているし
僕もそうなんだから

僕はしつこくプロポーズするかもしれないが
これからは根比べだ

だって一瞬一瞬に因果律が働いているなら
まにあわないかもしれないけれど

こまかく得点して
いつかあなたの視野のなかに
入れるのかもしれないんだ

でも日々の精進ができない僕は
せめてこの一瞬をきちんと

あなたのために用意できる人間でありたいと
おもっているのです



自由詩 柔らかな恋人たち Copyright 梅昆布茶 2016-06-12 10:07:19
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