初夏のある日
あおば

          160606


今日は朝から雨
新聞を取って来て
の声に新聞を取りに行く
朝食を食べたら
眠くなり
すべてを却下して
寝て曜日とした
しかし、
昼食後に少し信念がぐらついて
汚れた食器を洗い
台所のシンクを洗い
汚れた下着を洗濯して
新聞にざっと目を通すと
モハメドアリが亡くなったとの報道
アントニオ猪木元議員のコメントと
異種競技戦の写真が載っていた
彼は
日本政府の棄民政策でブラジルに渡り
半奴隷状態に置かれ
厳しい環境から
国会議員にもなったのだから
アリも凄いが猪木も凄いねと思う
ゴルは22時頃とあるから
今回はパスのつもりでいたが
22時に恒例の蛍祭りの様子を見に行く
LED懐中電灯とコンデジをポケットにのそのそ出かけたところ
表通りはいつもと同じで蛍の気が少しも無い
インド料理店の前には異国語ではしゃぐ人たちを横目に
蛍は何処だと
昨年の放流地点に向かうと
こんな時刻なのに若い男女がバラバラとやってくる
これは、蛍見物帰りだろうと思ったが念を入れて
この先ですねと尋ねたところ見物することが出来るとのご返事に
足取り軽く暗い川沿いに近づいたところ、凹んだところに足を落とし
ヤバイと一瞬思ったが、別に痛くもなく転ぶこともなく
それからは足下要注意
何十人かの若い男女がひそひそ声で話しながらぼんやりと蛍の点滅を眺めている
少し大きなカメラを構えている方に写りますかと尋ねたところ
この程度では無理ですと残念そうな声
しかし、動画モードにすると案外写りますとの声に
私は良いことを聞いたと手探りで動画モードにして蛍に向けたところ
ちょっと写る
お礼を言って
別のところに移動したところ
若い男の人に、毎年来るのですかと尋ねられたので
ここ数年は毎年来てます
後ろ側が自動車道路になりますから
もしかしたら今年が見納めかもしれませんと
話したことをきっかけに
この地の歴史
数十年前の様子や
川の由来
はたまた
ストライド走法で子どもの頃は走っていたなんて
蛍に関係ないことまで話し
この川は自殺者が多いのでも有名なんですよ
ほら、れいのあの、芥川賞を取れなかった有名作家
太宰治が奥さんでない人と入水自殺したのもこの川ですと
話を川に戻す
太宰治の娘、津島 佑子が先日亡くなって
彼女は父親の文学を認めなかったということは話さなかったが
一人語りを好きなだけして、素直に聞いてくれた若い人には
余計な話を縷々述べ済みませんでしたと謝ってから
ノコノコ帰途につきました
入浴して寝ようとして
ゴルを覗いたら
始まっていて
就寝時までに書き上げられるか時計を見ながら
心配してますが
ラジオは上手い役者の定義などを話したがったていた
自分の立ち位置をしっかり見極めている役者が上手いのだという
表現力を見極めるには沢山見なければならないのだとも言う
舞台稽古を見るのは有益なのだとも言う
さて、この辺でお休みなさい。
青春ものから始まり老け役
最後は老けて舞台で倒れる
それが自然なのか
それとも入水自殺して娘に拒否されるのが良いのか
考えながら寝ると致しましょう


初出「即興ゴルコンダ(仮)」を僅か訂正
  http://golconda.bbs.fc2.com/
  タイトルは、あまさらさん





自由詩 初夏のある日 Copyright あおば 2016-06-06 23:47:41
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