新学期
梅昆布茶

我が身にはこれからも
あまりゆかりのない言葉

新学期

なぜだかわからないが
断固として幼稚園にも行かず
日々放浪していた僕にあたえられた

小学校という世界の箱庭で
やっと社会性というバッジを
胸に着けて

ちいさなカヌーで
支流に漕ぎだしたんだ

そしてだんだん
河の浅いところと深いところの
流速のちがいや

それをつなぐ光や時間が
変化すること

自分の感情によっても
ことなるサインを明滅させつづける

入学式

誰とも並んだことがなかった
整列の意味もわからず

函館の小学校の児童として
まっすぐ生きようとしていたのかもしれない

新学期

いくつになろうとも欲しいものだ

だから勝ってにつくっても
まわりが認めてくれないので
いつも没になる

でも
自由につくる

新学期

いつかどこかで

入学式

そんな人生も

いいかもしれない




自由詩 新学期 Copyright 梅昆布茶 2016-04-18 11:45:56
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