泣けよ、サファイア
亜樹


 泣けよ、サファイア、二番星。
 煌々と、夜が凍っている間。
 か細い音が、反射する。
 それが誰にも、届かなくても。

 泣けよ、サファイア、二番星。
 鳥の声が、切り開く夜明け。
 直に水もゆるみます。
 濁った色彩に、覆われるその日まで。

 泣けよ、叫べよ、二番星。
 美しいだけが、その価値なら。
 泣けよ、サファイア、二番星。
 遠い過去から、届く光よ。


自由詩 泣けよ、サファイア Copyright 亜樹 2016-03-30 19:42:38
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