背中(せな)の翼
虹村 凌

この背中に
烏のような
黒い翼
つけて下さい…


気が狂いそうな
激しい歌が好きで さぁ!
でもお前には聞かせてやんない
俺の大好きな歌 だよ

生きている事が
楽しくて仕方無い
そりゃあ沈む事もあるけれど
今日も美味い煙草が吸える俺は
きっと一等 幸せだったんだ ねぇ?

お前の問題が何なのか
よくわかんないけれど
とりあえず 
生きている事を楽しんでみたら 
いいんじゃないか なぁ?

朝陽に目覚める事を
一杯の珈琲とトーストを
食後の煙草を
静かな朝に響く靴の音を
楽しんでみたら
いいんじゃないか なぁ?

幸せばかり集めても
何時かきっとわかんなくなるから
ほんの少しだけ
不幸せも拾って
その落差をも楽しんでみたら
いいんじゃないか ね?

何もお前が
代表じゃなくたっていい
そう肩肘張らずに歩けばいい
大好きな歌を心で鳴らして
好きなように歩いたらいい

独りでいる事に
怯えない人はいないよ
それは恐怖で
どうにも出来ないんだもの

それでも
風の中に立ち上がるお前は
きっと世界で一等綺麗だから
ねぇ? 誰にも言わないで
少しだけ 頑張ってみようよ ねぇ?


この背中に
烏のような
黒い翼があったら
きっとお前なんか置いていく
だって俺は幸せなんだし
お前の幸せはお前が見つける だろう?

生きてるって事は
無様で情けないかも知れないけれど
それでも生きてるだけで
幸せなんじゃないか なぁ?
死んじまうって事は
惨めな気分なんじゃないか なぁ?

今日も
生きているだけで
俺は一等幸せな奴でした


明日も俺は
世界で一等 幸せになるんです
そんでもって
好きなコひっかけて
もうちょい幸せになっちまうんです



なんて ね。


自由詩 背中(せな)の翼 Copyright 虹村 凌 2005-02-23 10:37:11
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