朝の雲の城
石川和広

城に迷う
古城
朝から

指が動きにくい

触っている感じが薄い朝
遠い朝

朝の雲の城
飛竜、城を囲む朝
巻かれてタバコの煙
指がすきとおり、幻想界から
想像階へ、ふるえながら

親とは、話したけど、朝
昨日だったけど、今感じられる

城の中で燃え落ちるか、せんりつ
私のいのち、親のイノチ染み
燃えてもいいなんて
生きるの怖いなんて
結ってみる
おんなに
揺ってみる
言葉は音叉
宴さ
泣くさ


城、無視の城
朝焼けの城
カラスが集る死の城
黒く燃える、青空




自由詩 朝の雲の城 Copyright 石川和広 2005-02-22 20:48:30
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