ユラユラ
nonya


脚の細い象の背中で
ユラユラしている私の
広すぎる糊しろは
饐えた臭いを放っていた

何も企てない午後を
ユラユラ生き延びた私の
丸すぎる背中には
錆びた罪が生えていた

心地良く曲がりくねった
鈍痛の九十九折には
もはや造花すら
微笑むことはないけれど

それでも瞳だけは
明日を探しているように
ユラユラと揺らぎながら
虚空を映していた

柔らかすぎる時計は
四年前に食べてしまったから
ユラユラし放題の
私の自由はどこまでも

ほろ苦い




自由詩 ユラユラ Copyright nonya 2016-02-20 10:30:02
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