バイポーラトランジスターズ・オーケストラ
竜門勇気


君を知らない僕が
愛してるっていうんだ
そんなの真に受けちゃいけねーよ
どこでもいいや
酒飲めるとこ知らない?

組み伏せて聞き出した
あの詩の続き
なんてことなかったな
新しくて
新しすぎる服を着て
まるで劇中劇で
記憶喪失の役者みたいだ

遠く遠く遥か彼方に
寂しい生き物がいました。。。
それっきりなにも喋らないんだ
まるでハッピーエンドみたいで
拍手と涙が散らかってた
みんな帰ったあと
しばらくしてゴミ箱に山になるだろう

僕を知らない君も
いつかあなたを愛してるなんていうのかな
赤青黄色と黒白混ざった頭が揺れる
無数の手に指さされて
自分の鼻を睨みながら

むかしむかし遥か彼方に
傷ついた生き物が泣いていました。。。
それだけでなにかわかるみたいに
得意気に胸を張るんだ
権力と未来が訪れて
みんなが帰ったあと
笑顔を交わしながら手を繋いで帰っていく


一つだけの例外の席で
それをみていた
特別な人達をみていた
ライトを落としたあとも
劣等感がドアを無理やり開けて
僕を抱いていたので
奴が飽きるまで
泣きながら全部僕は 見た


自由詩 バイポーラトランジスターズ・オーケストラ Copyright 竜門勇気 2016-02-01 12:26:02
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