ひらがな
豆腐小僧

言葉でにぎりこぶしを作らないよう
ひらいて ひらいたら
ひとりごとが蝶々になって
くらりくらり とんでった


書いても書いても
何ひとつ
まっすぐ飛んでは行かないね
寄り道したり 風によろけたりしながら
気まぐれな心の印は 僕のまだ知らない誰かの
胸の中へと
くすぐって笑わせたり
涙をぬぐったり
するために


力まかせを
するするとほどいて
結び目をほどいたら
ものの見方がちょっと変わった
「委ねる」という字を「ゆだねる」にひらいて
届けたい言葉を水にゆだねる


自由詩 ひらがな Copyright 豆腐小僧 2015-12-14 23:28:51
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