自転
梅昆布茶

環境に適応していきのびることが
生命のことわりならば
それにしたがうのがあたりまえなのだろう

考えることはない生きればよい
小利口にならずきちんといまを選択する

なにが純粋なのかよくわからないが
ゲームのレベルやステージでは測れない
でこぼこなじぶんが人間であることをおもう

僕の生命のベクトルは弓形に下降してゆくのだろうが
そのなかでせめてひそかに上昇してゆくものがあればよい

ゆくさきはエントロピーだが
道程はまだのこされているし

まだまだ地球はH.G.ウェルズ描くところの
終焉にはいたらないだろうが

朝のヨーグルトとフルーツ
前日の夜につくっておいたいつも通りの豚汁

部屋干しがあたりまえの衣類からひとつを
剥ぎ取って原人類の毛皮のようにまとう

やさしい朝はいつもやってくる

地球の自転がとまらないかぎり








自由詩 自転 Copyright 梅昆布茶 2015-10-20 14:09:11
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