【 秋 三詩 】
泡沫恋歌

『夕暮れ』

寂しいと呟けば
誰かが
肩を抱いてくれそうな
そんな
秋の夕暮れに


『曼珠沙華』

野辺の道に咲く
真っ赤な曼珠沙華が
やけに扇情的で
まるで娼婦のようだ
根っこには
男を痺れさせる
毒があるらしい
悪女の誘惑
曼珠沙華の緋色


『新米』

近所の人に
精米したての新米をいただいた
さっそくお米を研ぐ
新米だから水加減は少なめに
炊飯器の前で炊きあがるのを待つ

白くて艶々したご飯ができた
ああこれが銀シャリってやつか
どこか神々しい輝きだ
私の胃袋もわくわくしている

玉子かけご飯にしようか
味付け海苔で巻いて食べようか
いえいえ秋の恵み新米は
手を加えず食べるのが一番
いただきまーす

  
                            2015/10/13



自由詩 【 秋 三詩 】 Copyright 泡沫恋歌 2015-10-13 11:43:55
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