蛍日記
梅昆布茶

ひかりのあたる角度によって
ものごとは綺麗に反射したりえらくくすんで見えたりもする

シャンデリアのある素敵な応接間
ある生命は空間を得るために代償を払う

それを得られない一部は
高速道路のした
井の頭公園のかたすみに

蛍のように仄かに光っている

いつも階段にいる野良猫は
おふくろが生きている頃からの室外ペット

もう10年来のつきあいだが
もうほとんど警戒しないようだ

よい天気の日には
僕のスクーターのシートで眠りこけている

最近嫌いなことばがある

他人のささいなこだわりに
「そんなのどうでもいいから。。。」

いいんだあなたのこだわりには
難癖はつけないから自由にやってくれ

いつかあなたの理想に
めぐりあえるように

世界があなたに微笑むように
そして

他の生命にも微笑むように

あなたが肯定や受容や
たいせつなことばを
じぶんのものにすることを

願っているのです













自由詩 蛍日記 Copyright 梅昆布茶 2015-09-02 11:57:10
notebook Home 戻る