シークレットガーデン
石瀬琳々

さくらさくら、さよならだけを待っていた花びら散ってエデンの彼方


はつなつの門をくぐってアルカディア永遠の君へ薔薇へ旅する 


夏草を裸足で踏んで逢いにゆくシークレットガーデン君は


くちびるに花びら咥え水の舟オフィーリアごっこ愛もたゆたう


森の奥眠れる塔に囚われてモリスの花柄夢の裾引く


愛だけに目覚める夜明けこの胸に秘める百合花ソロモンの雅歌


君の目のステンドグラスに雨が降る誰も青い花探す巡礼


くちびるにメメント・モリを囁いて花摘みあそぶ夢の中でも


ピルエット、わたしだけの裏庭で光と影が踊る永遠





短歌 シークレットガーデン Copyright 石瀬琳々 2015-06-24 13:16:46
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
薊道