君の放った矢 Dear.S
森川美咲

君の放った言葉の矢が
僕の胸に刺さった

焼け付くように痛むのは
君の痛みが伝わったからで
僕は傷ついてなどいない

むしろ
君の痛みを
少しでも代わってあげたくて
でもどうにもならなくて
息が苦しい

その場を立ち去り
独り涙する君
泣き腫らした目をふせて
またおずおずと
近寄ってくる君

愛しくて
悲しくて
僕は君のために
何ができるだろう


自由詩 君の放った矢 Dear.S Copyright 森川美咲 2015-04-20 19:01:08
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