憑き身月見て
ただのみきや

奇天烈な手つきで
狐憑き 月のツノ触る

淡いあわいの 睦言夜ごと
たまの緒からめて 落ち戯れて

指きり含んだ口の中
だんご捏ね 味見

うめ 咲くな
さくら 白子の肌染めて

産め 朔に
ほむら 盲いて汁粉かな


   
       《憑き身月見て:2015年1月24日》





自由詩 憑き身月見て Copyright ただのみきや 2015-01-28 19:48:11
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