少女
はて
通り過ぎた時間の中に
少女という群があったことを
思い出す
離れたところで 嬌声を聞き
恐れて 憧れて
そして 離れて
近づくことが怖くて
その正体を知ることもできずに
今も謎だけを抱えている
今も至る所に
少女はいる
少女とは
時間の名前なのか
それとも生き方の名前なのか
何かを区別するために名付けられたのか
分からない
僕が少女を理解することができる時間は
通り過ぎた
通り過ぎたはずが
また目の前に少女となるべき人が
生まれ
日に日に少女へと変化し
僕の知らない世界に
歩んでいく
ただ見ているしかないのだが
きちんと見ていることができるだろうか
今度は目を逸らさずに