街頭にて
ドクダミ五十号

寒いのにご苦労様
「神の国は近づいた」らしい
罪も咎もあっさり流されて
永遠の幸せが来ると言う

盲信とは言いたくないが
実質的な行いをする方を信じます

救いの御手は神とは無縁
神を崇めてするのではありません

主よ希望と言う名の救いがあるなら
希求する人間にお与え下さい
全能ならば

未だ救いはおろか
逼迫する生命存在の危機にある人々
信じる対象が異なるだけで

時は一瞬も待たない
神への祈りは遅々として

募金箱にいくら貯まっても
遅いのだ

虚しいと嘆きつつ
街頭を行く
誰も救えないのではないかと
疑いながら

今日の命を繋ぐお金を
募金箱に落として
つくづく偽善と神の関係を考える

罪人の浅はかな脳で


自由詩 街頭にて Copyright ドクダミ五十号 2014-12-28 20:40:20
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