童話(ラジオ体操のうさぎ)
クローバー

ゼリー色の夏休みだから
子供うさぎたちは公園に集まってラジオ体操をします
大きい子から小さい子、耳が垂れてる子からピンと伸びてる子
重そうなお尻の子や、軽くて風で転がりそうな子
大人うさぎがラジオの電源を入れます
言葉と音楽が流れます
思い思いに子供うさぎたちは体操します
草を食む子、重いお尻をよいしょと揺する子、耳がちらちら動く子
鼻をひくひくさせている子、かけっこする子、様々です
ラジオの電源を入れた大人うさぎも
本当はラジオ体操がどんなものなのかわからないのです
昔大人うさぎを飼っていた人間のまねをしているだけなのです
ちゃんと体操しましたか
と大人うさぎは子供うさぎたちに聞きました
みんなうれしそうにバラバラな動きをしました
たいへんよろしいです
大人うさぎは前足で
子供うさぎたちの背中にスタンプを押していきました。


自由詩 童話(ラジオ体操のうさぎ) Copyright クローバー 2014-11-16 23:06:36
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