美濃夢詩びと
ただのみきや

大人になっても子どもの姿
蓑蛾みのがの雌はみのの中
雄が訪ねて来るのをじっと待つ
翅も持たずに交尾をし
卵を産んで死んで往く

大人になっても幼いこころ
美しく濃い夢の詩を
繋ぎ合わせて身を包む
愛と死の走馬灯
運命の訪れにこころ欹てながら

人とは違うしゅだろうか
カモノハシのように例外だらけの
それとも翼のない天使のたぐい
だけど自分は何者かと
悩み問うのは人間だけ

逃れられない
人は人であることから
たとえ虫の息だとしても



    《美濃夢詩びと:2014年9月29日》






自由詩 美濃夢詩びと Copyright ただのみきや 2014-10-04 20:50:39縦
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