朝マック
梅昆布茶

夜を走るそれが僕の仕事
蝙蝠のように明るいうちは
逆さにぶらさがって微睡み冷たい夜を待つ

銀色のフルートを隠し持って
それがいちばん素敵に響く時刻をじっと待つ

心奪う旋律は忘れかけた陰翳を
夜の街路に投影する

口さがない彼女の喉笛をを
一時的にでも封印するために
マックにはいる
いたって安易なな手段だが

まったく時間差の生活なんてざらにあるし
いつも曖昧なんだからとりあえずいいんだ

日々は韻を踏む
安手でも僕の持ちものはこれだけなんだろう
もともと何も所有はしてはいないのだから

人は一生仕事をする
赤ちゃんの笑顔は立派な仕事だ
稼ぎなんて二次的なもの

いいんだ相互に与え合う事
規範はどうせついてくる

ものごとにはたぶん
裏返しの影もついてくるもの

影とともに歩くこれからも
今まで通りではない
瞬間瞬間をかんがえながら

本当の顔
あるいはどうでもいいかもの仮面を
つかいわける

でも本当を知らないまま




自由詩 朝マック Copyright 梅昆布茶 2014-09-28 16:56:32
notebook Home 戻る  過去 未来