猫と信号機
あおば

            140919


運命的な出会いだったはずなのだが・・
認識する間もなく信号が青になり
人々は一団となって渡り始めた
追いかけることなんて無理だ
見失ってしまったアメショーのX
暫くしてよく似た子猫のYがやって来た
それから10年が経ち
Xのことは忘れていたが
君は理想を追い
とうとうそれを身に纏ったとのこと
僕はいつもの歩道をうろつきながら
Yとつましく暮らしている
勤務先は信号機製造会社のZです




初出「即興ゴルコンダ(仮)」
  http://golconda.bbs.fc2.com/
  タイトルは、安藤紅一さん。




自由詩 猫と信号機 Copyright あおば 2014-09-20 20:33:23縦
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