妖しい華
朝焼彩茜色

華が喋り出しそうで
まだ聴き慣れていない 違和感と魔訶過不思議

曼珠沙華が現れる 斜め左上の目先に
そんな時期を迎える 耳に凛とぶら下がる涼しげな季

岸に立ち臨み映える意気込みもほどほどに 景色は云う

華が喋り出しそうで 見えそうで
聴き慣れていないささやかな毒素を持つ 不思議な顔か冠か
八割の性別と高貴な齢と天空の物語と黄泉の岸部

景色は云う この季この時期
目を細めれば 金箔に散らばる味
足跡を残そうと懸命になるな 息をつけ息をつけ

今 憩に群がる思考もない自然体に妖しく揺れる季 曼珠沙華が施すエッセンス

華は目に見える人格

目線を斜め左上に上げると 魔訶過不思議が裸になって現れる


自由詩 妖しい華 Copyright 朝焼彩茜色 2014-09-18 14:23:07
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